ブラックヒルズの森のロッジ、暖炉と松林に包まれた静かな宿
泊まるサウスダコタ

宿は、ただ眠る場所ではない。
風景の中に一晩入ることである。

サウスダコタの旅では、どこに泊まるかが旅の深さを決める。バッドランズの朝を取るのか、ブラックヒルズの森に沈むのか、デッドウッドの夜を歩くのか、ラピッドシティで旅を整えるのか、スーフォールズで州の東側を読むのか。宿は移動の都合ではなく、旅の章である。

読む前に

サウスダコタでは、宿選びが旅程そのものになる。

大都市のホテル選びなら、駅や空港や価格を基準にすればよいかもしれません。しかしサウスダコタでは違います。朝日を見るためにバッドランズの近くに泊まる。バイソンの道へ早く入るためにカスター州立公園に泊まる。夜の歴史地区を歩くためにデッドウッドに泊まる。宿は、翌朝の光と、夜の記憶を決めます。

一、サウスダコタの宿は、距離を読むことから始まる

サウスダコタを旅する時、多くの人が最初に驚くのは、距離である。地図の上では近く見える場所が、実際には一時間、二時間、あるいはそれ以上離れている。バッドランズ、ラピッドシティ、マウント・ラシュモア、カスター州立公園、デッドウッド、スピアフィッシュ峡谷、スーフォールズ。それぞれは同じ州の中にあるが、旅の感覚としては、別々の章を持つ。

だから、宿選びは単なるホテル予約ではない。どの風景の朝を見たいのか。どの町の夜を歩きたいのか。翌日にどの道を走るのか。どこで食事を取るのか。疲れた時にどれだけ早く部屋へ戻れるのか。そうしたことが、サウスダコタでは非常に大切になる。

たとえば、バッドランズを昼だけ見るなら、Wall や Rapid City から動くこともできる。しかし、バッドランズの本当の美しさは朝夕にある。岩の色が変わり、谷の影が深くなり、草原の空気が静まる。その時間を取りたいなら、公園内または公園近くに泊まる意味がある。

カスター州立公園も同じである。日帰りで走り抜けることはできる。だが、バイソンの群れ、シルバン湖の朝、ニードルズ・ハイウェイの光、ロッジの暖炉、夕方の森を味わうには、一泊する価値がある。宿は「寝る場所」ではなく、自然の時間へ入る扉になる。

デッドウッドなら、夜に泊まる意味がさらに強い。昼のデッドウッドは歴史地区であり、観光の町である。夜になると、酒場、ホテル、カジノ、古い看板、通りの光が、町を西部劇の舞台のように変える。そして翌朝、静かなメインストリートを歩くと、前夜の芝居性が少しほどけ、保存された町としての顔が見える。

ブラックヒルズの森のロッジ、暖炉と木の室内
サウスダコタの宿は、風景を眺める場所ではなく、風景の中に一晩身を置く場所である。

二、バッドランズで泊まるということ

バッドランズ周辺に泊まる理由は、明快である。朝と夕方を手に入れるためだ。バッドランズは、昼の強い光だけで判断してはいけない。太陽が低い時間、岩の縞は深くなり、黄土色、白、灰色、桃色、紫がかった影が立ち上がる。展望台の前に立つだけで、地球の時間を読んでいるような感覚になる。

Cedar Pass Lodge のような公園内・公園近くの宿は、この体験に非常に向いている。朝、車に長く乗らずに公園の光へ入れる。夕方、日が沈むまで景色を見てから戻れる。これは、旅の質を大きく変える。時間が限られている場合でも、一泊するだけで、バッドランズは単なる立ち寄り先ではなく、記憶に残る章になる。

Wall 側に泊まる方法もある。Wall は小さな町だが、ロードサイド文化、食事、ガソリン、休憩の機能があり、バッドランズ旅の実用拠点になる。Wall Drug のような有名施設もあり、観光的なにぎわいがある。公園の静けさと、町の人工的な明るさ。その対比もまた、サウスダコタらしい。

バッドランズでは、豪華さよりも位置が大切になる。宿そのものの華やかさを求める旅ではない。むしろ、早く起きて、外に出て、岩の色を見るための宿である。夜は静かに休み、朝に備える。そういう旅の姿勢が、この土地には合っている。

三、ブラックヒルズで泊まるなら、森・湖・町を選ぶ

ブラックヒルズは広い。マウント・ラシュモア、クレイジー・ホース、カスター州立公園、ヒルシティ、キーストーン、デッドウッド、スピアフィッシュ峡谷。どこを中心にするかで、宿の意味は大きく変わる。

森と湖を重視するなら、カスター州立公園内のロッジが強い。シルバン湖、ステート・ゲーム・ロッジ、ブルー・ベル、リージョン・レイク。それぞれが違う風景に近い。シルバン湖なら、岩と水の朝。ステート・ゲーム・ロッジなら、公園の歴史とワイルドライフ・ループへの近さ。ブルー・ベルなら、より牧場的で素朴な滞在感。リージョン・レイクなら、湖畔の家族旅行的な穏やかさ。

ラシュモアを中心にするなら、キーストーンが便利である。K Bar S Lodge のような宿は、森の雰囲気とラシュモアへの近さを両立しやすい。朝早く記念碑へ行き、昼にキーストーンで食事を取り、午後にクレイジー・ホースやカスター方面へ進む。ラシュモアを一枚の写真で終えず、一日かけて読む旅程にしやすい。

ラピッドシティに泊まる場合は、旅の拠点性が高い。空港、レストラン、町歩き、宿の選択肢があり、バッドランズ、ラシュモア、デッドウッド、カスターへ分岐しやすい。Hotel Alex Johnson のような歴史的ホテルに泊まると、都市の中心にいながら、ブラックヒルズ観光の玄関口としてのラピッドシティを感じられる。

四、カスター州立公園のロッジは、風景の時間を買う場所である

カスター州立公園内に泊まる最大の価値は、朝と夕方の公園を手に入れられることだ。日帰りの観光客がまだ少ない時間、道は静かで、湖は落ち着き、動物も動きやすい。昼の公園とはまったく違う。

State Game Lodge は、公園内でも歴史の重みを感じやすい宿である。石と木の建物、ゆったりした雰囲気、公園の中心にいる感覚。ここに泊まると、ブラックヒルズの旅が単なる移動ではなく、滞在になる。夕方に食事を取り、翌朝早くワイルドライフ・ループへ向かう旅程は、カスター州立公園らしさをよく味わえる。

Sylvan Lake Lodge は、より風景重視の宿である。シルバン湖の近くにいることは、それだけで旅の価値になる。朝の湖、夕方の岩、ニードルズ・ハイウェイへの近さ。水と花崗岩の美しさを中心にしたいなら、ここに泊まる意味は大きい。

Blue Bell Lodge や Legion Lake Lodge も、それぞれ違う旅を作る。サウスダコタの宿選びで重要なのは、「どのホテルが一番よいか」ではなく、「どの風景の隣で目覚めたいか」である。カスター州立公園のロッジは、その問いに対して非常にわかりやすい答えを持っている。

カスター州立公園で泊まるとは、部屋を取ることではない。バイソンの時間、湖の朝、森の影に近づくことである。

五、デッドウッドでは、歴史あるホテルに泊まる意味がある

デッドウッドで泊まるなら、できれば歴史地区の中、またはその近くに泊まりたい。なぜなら、この町は夜と朝で顔が変わるからである。昼は観光客が歩き、博物館が開き、案内板が読まれる。夜は酒場とカジノの光が通りを変え、古い建物が劇場のように見える。朝は、前夜の賑わいが消え、保存された町としての輪郭が浮かぶ。

Historic Franklin Hotel や Historic Bullock Hotel のような宿は、単なる宿泊施設ではない。町の歴史の中に泊まる場所である。古い建物の中で眠り、メインストリートへ歩いて出る。食事も酒場も博物館も墓地も近い。デッドウッドを「見に行く」のではなく、町の中に一晩入る感覚がある。

デッドウッドの宿には、現代的な快適さと歴史的な雰囲気が混ざっている。カジノ、レストラン、イベント施設を持つ宿もある。その混ざり方が苦手な人もいるだろう。しかし、デッドウッドという町そのものが、歴史保存と娯楽産業の緊張の上に成り立っている。宿もまた、その一部である。

一泊するなら、夕食はメインストリート周辺で取り、夜に少し歩き、翌朝にもう一度同じ通りを見るとよい。夜に見たデッドウッドと、朝に見たデッドウッドは別の町のように感じる。その差が、この町の面白さである。

六、スピアフィッシュ峡谷では、水音の中で眠る

ブラックヒルズ北部の宿として、Spearfish Canyon Lodge は特別な位置を持つ。デッドウッドの歴史地区とはまったく違い、ここでは水音と峡谷が主役になる。森が深く、道路は谷に沿い、滝や小川が近い。宿に着いた瞬間、旅の速度が落ちる。

スピアフィッシュ峡谷に泊まる旅は、ブラックヒルズを静かに読む旅である。ラシュモアの国家的な力、デッドウッドの歴史の賑わい、カスターの野生。それらとは違い、ここでは水が時間を作る。朝、峡谷の空気を吸い、滝へ向かい、昼にデッドウッドやスピアフィッシュの町へ出る。夜はまた峡谷へ戻る。

特に秋のスピアフィッシュ峡谷は美しい。紅葉、水、岩、松、冷たい空気。宿が単なる移動拠点ではなく、季節の中に泊まる場所になる。デッドウッドに泊まるか、峡谷に泊まるかは、旅の性格を決める大きな選択である。歴史の夜を取りたいならデッドウッド。水音の夜を取りたいならスピアフィッシュ峡谷である。

七、ラピッドシティは、旅を整える宿場町である

ラピッドシティは、サウスダコタ西部の旅で非常に使いやすい。空港があり、ホテルがあり、レストランがあり、町歩きもできる。バッドランズ、ブラックヒルズ、ラシュモア、カスター、デッドウッドへ向かう前後に、旅を整える場所として機能する。

Hotel Alex Johnson のような歴史的ホテルに泊まると、ラピッドシティが単なる通過点ではなくなる。ダウンタウンの中にあり、食事や町歩きに出やすく、建物自体にも歴史の雰囲気がある。ブラックヒルズの山中のロッジとは違い、ここでは都市の快適さと旅の準備が主役になる。

ラピッドシティ泊は、旅の初日と最終日に向いている。初日なら、到着後に無理せず食事を取り、翌朝から本格的に動く。最終日なら、長いドライブのあとに町へ戻り、荷物を整え、翌日の移動に備える。サウスダコタのように距離が大きい旅では、こういう「整える宿」が大切になる。

旅人は、すべての日を絶景の中で過ごす必要はない。時には、都市のホテルで洗濯し、メールを確認し、食事を選び、体を戻すことも旅の一部である。ラピッドシティは、その現実的な役割をよく果たしてくれる。

八、スーフォールズで泊まると、州の東側が見える

サウスダコタの旅は、ブラックヒルズだけで終わりがちである。しかし、州の東側にはスーフォールズがある。滝、都市、レストラン、歴史的建物、川沿いの散策。西部の岩と草原とは違うサウスダコタが、ここにはある。

Hotel On Phillips のような中心部の歴史的ホテルに泊まると、スーフォールズを歩いて読むことができる。かつての銀行建築を活かしたホテルとしての雰囲気、ダウンタウンの便利さ、レストランやバーへの近さ。西部のロッジとは違い、都市の記憶の中に泊まる感覚がある。

スーフォールズは、東西に長いサウスダコタを横断する旅の始まりや終わりに置きやすい。ブラックヒルズへ向かう前に一泊する。あるいは、長い州内移動のあとに一泊して、都市としての州の顔を見る。そうすると、サウスダコタは「ラシュモアのある州」から、もっと広い州になる。

九、宿の種類で旅の記憶は変わる

サウスダコタには、いくつかの宿の型がある。国立公園近くのロッジ、州立公園内のロッジ、歴史ホテル、峡谷の宿、都市ホテル、ロードサイドのモーテル、キャンプ場、キャビン。それぞれが、違う旅の記憶を作る。

ロッジは、風景との距離を近くする。暖炉、木、石、湖、森、野生動物。部屋に戻っても、外の風景が旅の続きを作っている。歴史ホテルは、町の記憶に泊まる。廊下、階段、古いロビー、メインストリートへの距離。都市ホテルは、移動と休息を整える。ロードサイドの宿は、アメリカの道の文化を感じさせる。

どれが一番よいという話ではない。旅程に合わせて組み合わせるのがよい。バッドランズでは公園近く。カスターではロッジ。デッドウッドでは歴史ホテル。ラピッドシティでは都市ホテル。スーフォールズではダウンタウンのホテル。こうして宿を変えると、サウスダコタの風景が章ごとに切り替わる。

十、食事と宿は切り離さない

宿を選ぶ時、食事のことも同時に考えたい。サウスダコタでは、町と町の距離がある。夜遅くに気軽に食事を探せる場所ばかりではない。公園内のロッジに泊まるなら、レストランの営業期間や予約を確認する。デッドウッドに泊まるなら、歩いて行ける食事場所を選ぶ。バッドランズ周辺なら、早めに夕食を考える。

食事と宿がうまくつながると、旅は楽になる。夕方まで景色を見て、すぐ近くで食事を取れる。夜に酒を飲んでも歩いて戻れる。朝、コーヒーを飲んで、そのまま公園へ入れる。小さな便利さが、長い旅では大きな差になる。

特にブラックヒルズでは、夜の運転を減らす計画がよい。山道、野生動物、暗い道路、長い距離。無理に夜遅く移動するより、泊まる町で食事を完結させる。宿と食を一体で考えることが、安全で深い旅につながる。

十一、家族旅行なら、便利さを軽く見ない

家族でサウスダコタを旅するなら、宿の便利さは非常に重要である。子どもがいる場合、長い移動、暑さ、山道、食事時間、洗濯、休憩がすべて旅の満足度に関わる。絶景に近い宿が常に最良とは限らない。時には、町の近く、食事に近く、駐車しやすく、部屋に戻りやすい宿の方がよい。

カスター州立公園なら、湖やロッジを中心に無理のない旅程を作る。ラシュモアなら、キーストーン周辺に泊まって朝夕の移動を短くする。デッドウッドなら、メインストリート近くに泊まり、夜に歩いて戻れるようにする。ラピッドシティなら、到着日や出発日前に使う。

家族旅行では、豪華さよりも休めることが大切である。サウスダコタの風景は大きく、子どもにも大人にも刺激が強い。だからこそ、宿は安心できる基地であるべきだ。旅の成功は、名所の数ではなく、よく眠れたか、ちゃんと食べられたか、無理なく移動できたかで決まることが多い。

十二、一人旅なら、町の中に泊まる価値がある

一人旅でサウスダコタを歩くなら、町の中に泊まることをすすめたい。デッドウッドの歴史地区、ラピッドシティのダウンタウン、スーフォールズの中心部。歩いて食事に行ける場所、夜に少し散歩できる場所、朝にコーヒーを飲める場所。そういう宿は、一人旅の孤独をよい形に変えてくれる。

もちろん、森のロッジに一人で泊まるのも素晴らしい。だが、サウスダコタでは距離が大きいため、夜に一人で長く運転する計画は慎重にしたい。町の中に泊まれば、夜の移動を減らし、食事の選択肢を確保し、翌日の出発も落ち着いてできる。

一人旅の宿は、単なる安全性だけでなく、観察の場所にもなる。ホテルのロビー、酒場のカウンター、朝のダイナー、通りの人の動き。そうしたものから、土地の空気が見えてくる。サウスダコタの町に泊まることは、風景だけでなく人間の気配を読むことでもある。

十三、季節で宿選びは変わる

サウスダコタの宿は、季節の影響を大きく受ける。夏は観光の中心で、ロッジや公園周辺の宿は混みやすい。早めの予約が必要になる。バイクイベント、バッファロー・ラウンドアップ、秋の紅葉、夏休み、祝日。こうした時期は、宿の価格や空室状況が大きく変わる。

春や秋は、旅の静けさが増す。天候には注意が必要だが、人が少なく、光が美しい。特に秋のブラックヒルズやスピアフィッシュ峡谷は、宿泊そのものが季節体験になる。冬は、営業していない施設や道路状況の制約もあるため、公式情報の確認が欠かせない。

バッドランズやカスター州立公園周辺では、季節営業の宿やサービスもある。シャワー、レストラン、道路、ツアー、湖のアクティビティ。宿だけでなく、周辺の機能も含めて確認する必要がある。サウスダコタの旅では、予約確認と現地確認が旅の質を守る。

十四、日本語で宿を読む意味

日本語の旅行記事では、宿はしばしば「おすすめホテル」として並べられる。価格、立地、設備、口コミ。もちろん、それらは必要である。しかし、サウスダコタのような土地では、それだけでは足りない。宿がどの風景に近いのか、どの時間を可能にするのか、どの町の記憶に入るのかを読む必要がある。

日本の旅にも、宿が目的地になる文化がある。温泉宿、山小屋、古い旅館、城下町の宿、港町の宿。そこでは、部屋だけでなく、風景、食事、朝、夜、土地の物語が宿に含まれる。サウスダコタの宿も、同じように読める。ロッジは山小屋のように、歴史ホテルは古い町家のように、ロードサイドの宿は街道の宿場のように、旅の文脈を持つ。

だから、このページでは宿を値段順に並べるのではなく、風景ごとに読む。バッドランズの朝。カスターの野生。ラシュモアの近さ。デッドウッドの夜。スピアフィッシュの水音。ラピッドシティの都市機能。スーフォールズの東側の静けさ。宿は、旅の文章の段落である。

十五、理想の泊まり方

初めてサウスダコタ西部を旅するなら、三泊から四泊あるとよい。一泊目は Badlands 周辺。夕方に岩の色を見て、翌朝もう一度公園へ入る。二泊目は Custer State Park または Custer 周辺。バイソン、シルバン湖、ニードルズ・ハイウェイをゆっくり味わう。三泊目は Deadwood または Spearfish Canyon。金鉱町の夜か、峡谷の水音を取る。到着日や出発日は Rapid City に置くと、旅が整う。

もし州全体を横断するなら、Sioux Falls を加えたい。東側の都市に泊まることで、サウスダコタがブラックヒルズだけの州ではないことがわかる。西部の石と草原、東部の都市と川。その両方を泊まりながら読むと、州の幅が見えてくる。

宿を変える旅は、荷物の移動が増える。しかしサウスダコタでは、宿を変えることで風景の章が変わる。バッドランズの宿、カスターのロッジ、デッドウッドの歴史ホテル、ラピッドシティの都市ホテル。毎晩違う空気の中で眠ることが、この州を深くする。

十六、泊まり終えたあとに残るもの

よい宿の記憶は、部屋の広さだけでは残らない。朝、外に出た時の空気。窓の向こうの森。ロビーの暖炉。廊下の床音。夜の通りから戻る時の安心感。早朝の駐車場。コーヒーの匂い。チェックアウト前にもう一度見た景色。そういう小さなものが、旅の後に残る。

サウスダコタでは、宿の記憶と風景の記憶が強く結びつく。バッドランズの朝を見た宿。カスターのバイソンへ向かった宿。デッドウッドの夜を歩いた宿。ラピッドシティで旅を整えた宿。スーフォールズで州の東側を感じた宿。それぞれが、旅の中で別の役割を持つ。

だから、宿は最後に決めるものではない。旅の骨格として考えるべきである。どこで眠るかは、どこで目覚めるかである。サウスダコタの旅では、そのことが特に大切になる。

岩と草原の州で一晩眠る。森のロッジで火のそばに座る。歴史地区のホテルから夜の通りへ出る。都市の古い建物で朝を迎える。そうした宿の時間が、サウスダコタをただの観光地ではなく、体の中に残る旅へ変えてくれる。

実在スポット

泊まる、食べる、楽しむ。

営業期間、料金、予約条件、レストランの営業、道路状況は季節で変わります。訪問前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。ここでは、サウスダコタの旅を章ごとに作れる実在の宿と、その周辺で食べる・楽しむ場所を選んでいます。

バッドランズで泊まる

Cedar Pass Lodge

バッドランズ国立公園内・公園近くの滞在拠点。朝夕の岩の色を狙う旅に最も向いています。宿泊、食事、売店を組み合わせやすく、短い滞在でもバッドランズを深くできます。

住所:20681 SD-240, Interior, SD 57750

電話:855-765-0737

公式サイト:https://staybadlands.com/

バッドランズ周辺で食べる

Badlands Saloon & Grille

Wall の中心部で食事を取りやすいカジュアルな店。バッドランズ見学後、町へ戻って夕食を取る時に便利です。

住所:509 Main St, Wall, SD 57790

電話:605-279-2210

公式サイト:https://www.visitbadlandssaloon.com/

カスター州立公園で泊まる

State Game Lodge

カスター州立公園内の歴史あるロッジ。ワイルドライフ・ループ、バイソンの道、公園南部の旅に向いています。朝夕の公園を味わいたい人におすすめです。

住所:13389 US Hwy 16A, Custer, SD 57730

電話:605-255-4541

公式サイト:https://www.custerresorts.com/plan-your-trip/state-game-lodge

湖のそばで泊まる

Sylvan Lake Lodge

シルバン湖とニードルズ・ハイウェイを中心にしたい旅に向く宿。岩と水の朝を見たいなら、非常に魅力的な拠点です。

住所:24572 US Hwy 87, Custer, SD 57730

電話:605-574-2561

公式サイト:https://www.custerresorts.com/plan-your-trip/sylvan-lake-lodge

牧場的に泊まる

Blue Bell Lodge

カスター州立公園内で、より素朴で牧場的な滞在感を求める人に向くロッジ。ワイルドライフ・ループ側の旅と組み合わせやすい宿です。

住所:25453 US Hwy 87, Custer, SD 57730

電話:605-255-4531

公式サイト:https://www.custerresorts.com/

湖畔で泊まる

Legion Lake Lodge

湖のそばで静かに過ごしやすいロッジ。家族旅行、短い散策、カスター州立公園内での穏やかな滞在に向いています。

住所:12967 US Hwy 16A, Custer, SD 57730

電話:605-255-4521

公式サイト:https://www.custerresorts.com/

カスターで食べる

Skogen Kitchen

カスターの町で、丁寧な食事を楽しみたい時の候補。公園で一日を過ごした後、落ち着いて夕食を取りたい旅に向いています。

住所:29 N 5th St, Custer, SD 57730

電話:605-673-2241

公式サイト:https://www.skogenkitchen.com/

カスターで甘味

Purple Pie Place

カスター州立公園の後に立ち寄りたいパイとアイスクリームの店。長いドライブと山道の後、旅をやわらかくしてくれます。

住所:19 Mt. Rushmore Rd, Custer, SD 57730

電話:605-673-4070

公式サイト:https://www.purplepieplace.com/

ラシュモア近くで泊まる

K Bar S Lodge

キーストーンにある、マウント・ラシュモアへ近い宿。森の雰囲気と記念碑へのアクセスを両立しやすく、朝夕のラシュモア見学に向いています。

住所:434 Old Hill City Rd, Keystone, SD 57751

電話:605-857-8805

公式サイト:https://www.kbarslodge.com/

ラシュモア周辺で食べる

Powder House Lodge Restaurant

宿泊と食事を組み合わせやすいブラックヒルズの定番拠点。ラシュモア、カスター、ヒルシティ方面への旅の中で使いやすい場所です。

住所:24125 Hwy 16A, Keystone, SD 57751

電話:605-666-4646

公式サイト:https://www.powderhouserestaurant.com/

峡谷で泊まる

Spearfish Canyon Lodge

スピアフィッシュ峡谷の水音と森に泊まる宿。デッドウッド周辺の歴史旅とは違い、静かな峡谷の夜を取りたい人に向いています。

住所:10619 Roughlock Falls Road, Lead, SD 57754

電話:605-584-3435

公式サイト:https://spfcanyon.com/

峡谷で楽しむ

Roughlock Falls

スピアフィッシュ峡谷滞在と組み合わせたい滝。宿の近くで、ブラックヒルズ北部の水音を感じられる場所です。

住所:Spearfish Canyon, near Lead, SD 57754

電話:605-584-3896

公式案内:https://gfp.sd.gov/parks/detail/roughlock-falls-nature-area/

デッドウッドで泊まる

Historic Franklin Hotel

デッドウッドの歴史地区に泊まる象徴的な宿。メインストリートの夜と朝を両方歩きたい人に向いています。

住所:709 Main Street, Deadwood, SD 57732

電話:605-578-3670

公式サイト:https://www.silveradofranklin.com/

デッドウッドで泊まる

Historic Bullock Hotel

セス・ブルロックの名前と結びつく歴史ホテル。デッドウッドの町の物語の中に泊まりたい人に向く宿です。

住所:633 Main Street, Deadwood, SD 57732

電話:605-578-1745

公式サイト:https://www.historicbullock.com/

デッドウッドで楽しむ

Adams Museum

デッドウッドに泊まるなら、必ず組み込みたい博物館。町の伝説だけでなく、生活、資料、保存の歴史が見えます。

住所:54 Sherman Street, Deadwood, SD 57732

電話:605-578-1714

公式サイト:https://www.deadwoodhistory.com/

ラピッドシティで泊まる

Hotel Alex Johnson

ラピッドシティ中心部の歴史的ホテル。空港、食事、町歩き、ブラックヒルズ観光の前後に、旅を整える拠点として使いやすい宿です。

住所:523 Sixth St, Rapid City, SD 57701

電話:605-342-1210

公式サイト:https://www.alexjohnson.com/

ラピッドシティで食べる

Tally's Silver Spoon

ラピッドシティ中心部で朝食から夕食まで使いやすい人気店。西部サウスダコタの旅の始まりや終わりに置きやすいレストランです。

住所:530 6th Street, Rapid City, SD 57701

電話:605-342-7621

公式サイト:https://www.tallyssilverspoon.com/

スーフォールズで泊まる

Hotel On Phillips

スーフォールズ中心部の歴史的ホテル。州の東側を歩いて読みたい人、ダウンタウンで食事と滞在を組み合わせたい人に向いています。

住所:100 North Phillips Ave, Sioux Falls, SD 57104

電話:605-274-7445

公式サイト:https://www.hotelonphillips.com/

スーフォールズで食べる

Minervas

スーフォールズ中心部で長く親しまれているレストラン。ブラックヒルズとは違う、都市としてのサウスダコタの夜を味わえます。

住所:301 S Phillips Ave, Sioux Falls, SD 57104

電話:605-334-0386

公式サイト:https://www.minervas.net/

泊まり方の提案

初めてなら、西部三泊が美しい。

一泊目はバッドランズ周辺で、夕方と朝の岩を見る。二泊目はカスター州立公園またはカスター周辺で、バイソンの道、シルバン湖、ニードルズ・ハイウェイを味わう。三泊目はデッドウッドまたはスピアフィッシュ峡谷で、歴史の夜か水音の夜を選ぶ。到着日や出発日はラピッドシティに置くと旅が整います。州全体を読むなら、スーフォールズを加えて東側の都市の顔も見ると、サウスダコタが一気に広くなります。